ボクたちクラシックつながり―ピアニストが読む音楽マンガ (文春新書)価格: 767円 レビュー評価:4.0 レビュー数:5
青柳さんの筆が冴えています。面白い! 特に第1章から第3章までが。
演奏家には「のだめ」タイプと「千秋」タイプがいて、この二類型は完全に分けられるものでもありませんが、鑑賞するときの参考になります。作曲者の精神を生かそうとするとき、楽譜から離れて即興に遊ぶ「のだめ」タイプと、楽譜に忠実で極端な場合は新即物主義とまで言われた「千秋」タイプがいるということです。
ピアニストで言えば、十九世紀から戦前までは「のだめ」タイプが主流で代表はコルトーやホロヴィッツ。古いところではモーツァルト、リスト、ブゾーニ。「千秋」タイプはギーゼキング、カサドジュ、シュナーベル、ゼルキン